もりおさんに小説原案を批評される(クリティカルヒット)
モモコの連載が終わるので、次の企画を出さねばなりません。
編集さまからの提案は、「毎号病気をテーマにストーリー仕立て、アドバイザーが毎号いて、主人公がSTDに関わるケースを毎号連載する。いろんなケースで、危険性やリスク回避、または対処法などを伝える。大変ですかね? 」
おわー。今までと難易度が段違いだー。でも、編集さんの提案には、乗ってみたくあり、なぜなら、STDのことを書くのに、「一人語り」だと、とってもつらく感じていたからです。風俗嬢とSTDをとりまく環境は、きれいごとではすまされない。いろんな立場、状況の話し、また、迷いなんかを書きたいけれど、今までの語り口だと、ひろがりのない、一応は押さえておかねばならない結論を書くのにとどまっていたのです。だから、フィクション仕立て、というのは、もっと現実の複雑さ、感情なんかをかけるんじゃないかと思ったのです。
むつかしい仕事だけれど、ここ数ヶ月、ふわぁ~んと頭の片隅で考えていたのでした。
そんで、私は、「いける!」と思えるような案を考え付いたのでした。一話完結、でも何作かにわたってひとつの物語になるようなけっこう壮大な。しかも、大好きなサイエンスフィクション、女の子ふたりが主人公、と、私がお話を考える上で大いに盛り上がる要素がばっちりはいったやつです。
原案を出す〆切はせまり、無理無理絞ったものを編集さんにとりあえず提出しました。
そして、まあ、形にはなったので、我が家のマスコット的存在、もりおさんに原案を読んでもらったのです。
「・・・・・」
あ。この沈黙知ってる。なんかそれほどおもしろくもなんともなく、どう感想をいっていいやら迷っている作品に対応するやつ。
普通の人は、こういうとき、適当にお茶をにごして終わりですが、もりおさんは違います。
普通、こんな風な言葉使いや反応、しないよ。いらない文章が多すぎる。話運びが不自然。この主人公、どんな性格なの?
どーんどんどどーん。うわー。的確。的確すぎて、おばちゃん心臓どうかなる。しらがふえる。
そうだなー。この文章縮められるでしょ? かわりに、この子がどういう子なのか、説明する文章いれる。
アドバイスも的確。もうそこには、年下の同居人、はおらず、言葉と物語をつかさどる神、ノベル神が降臨されてもうてるー。
ノベル神、それだけにとどまらず、人のぽっと出の駄文にもかかわらず、登場人物の見てくれなどを把握すると、キャラ像まで描き始めたー。さすが、余暇のほとんどを二次元に捧げる女。いや、これはほめ言葉ですよ! もりおさんは、文章の力がめっちゃある人なのです。単に書くことが好き、というだけじゃなくて、書くのも批判するのも、ちゃんと訓練されている。
私は、今まで人が書いた小説にあれやこれや言ってきたのですが、こういった形で小説を書くのははじめてで、小説表現の難しさにはじめてぶち当たり、ああ、いうのは安し、書くのは大変、と尻の穴から脳がでるくらいに痛感しました。あかんやないのーそんなとこから出したらー。
そして、その原案をむにゅむにゅとこねましたが、どうにも現実の自分の力量不足を痛感し、編集さんに電話をかけました。
「あっ、すいませんー。このあいだ送ったやつなんですけれどー。ちょっと、ちゃんと終わらせられるか自信なくって。もういっかい一話完結のヤツをねりなおしますー。」
と、別案を考えることにしました。ああ。またいちからかー。
しかし、一回、自分の中にキャラクターが生まれたのは、とっても喜ばしいことなので、こころの中でちゃんと育て、いつか生き生きと動き回らせたいな、と思うのです。
あーでもまたかんがえなきゃー。くぅー。

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