2008年10月31日

隣のインド人とギリシャ人

京橋の古本屋、メガネヤさんが、同居人のもりおさんの本を出張買取にきたときのこと。三人で伏見、という小さいけれどうまい安い量が多いと評判の居酒屋にいった。

一目でインドの人、とわかる旦那がはいってきて、流暢な関西弁で話し始めた。日本にきて三十年。「人生そんなもんやで」という関西弁での訓話も、インド顔でいわれるとありがたいんだかありがたくないんだか。仕事中なのに、銭湯帰り、山盛りの蕎麦サラダを、べジーだ、といって食べている。インドだけではあきたらず、何か盛りだくさん、という雰囲気のなか、異国の顔立ちの女の人が、すっと入ってきて、私たち三人とインドの旦那の間に座った。

ギリシャ人。インド人とギリシャ人が、何の脈絡もなく、何の変哲もない居酒屋に座る街、京都。このギリシャの人は、お腹がたいへんすいているのだけれど、この店の看板の刺身駄目、揚げ物駄目、メニューに食べられるものがあまりなく、料理の説明を受けては困惑顔。
カウンターはコの字型で、威勢のよい店員さんを中心にお客さんがとりかこむように座っていて、店内は誰もが全部を見渡せるつくり。いつしか、店の客、店員さんが一丸となり、彼女が食べれるものがないか、といろいろ頭をひねった。

結局、野菜の天ぷら、焼き秋刀魚をオーダー。隣に座っていたもりおさんは、彼女に秋刀魚をほぐしてあげてた。

その後もなぞのギリシャ人美女Eとの夜は続き、ジャズの生演奏をききたいというエリナのリクエストのもと、店を探すが探せなかったり、ジャズは探せないので、他に音楽はどんなのが好き?ときくと、ジャパニーズフォークソング、という答えだったので、てっきりはっぴいえんどあたりのモノを想像していて、これ、と渡されたウォークマンをきくと、ヒョホーという笙の音が聞こえてきて大爆笑したり、そのすべてのやり取りをもりおさんと私が束になっても中一、というレベルの英語で会話した。隣のインド人もすばらしいキャラクターの方でしたが、隣のギリシャ人に軍配があがったワンナイトでした。

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