紫のなんとかの人が玄米靴下を
洗濯物を干していた。紫、紫がかったもの、紫にみえないこともないもの、など、無理すれば全部紫といってさしつかえない物干し事情だったので、
「紫のもんばっかりだわ」
といったら、もりおさんが、
「紫って欲求不満らしいですよ」
と敬語で言って、それいわれたくない、という一言。
「はは。欲求不満。欲求不満の旗。ここへつどへ!」
とかって。
「何の欲求不満でしょうね」
何でしょう。ふまん。ふまん。ふまんね。というか、今まで欲求不満じゃなかったことなどあったのでしょうか。
「つか、これ、欲求不満ていうのがご近所に。」
近所をやたら気にする、これもか。
そうこうして、今日はもりおさんと、玄米靴下(※1)を再生しながらレンタルDVDを見る会で、バイオハザードを見て、ほぼふたりともちゃんと見ず、私は隊長らしき人が、殺人光線でキューブ状にばらばらになる場面にさしかかり、あ、これ見たことある、といって、パジャマのゴムを替えるのを5回ぐらい失敗しつつ。まだ玄米靴下を作り終わらなかったので、スパイダーマン3を見始めて、MJがなあ、とことばをにごしたり、MJとスパイダーマンはやったんだろうか、とか、そんな下品なことばっかりをいいあって、ふたりともまた見てなくて、スパイダーマンが黒いものが覆われたあたりで、もりおさんは風呂に入った。
※1 玄米靴下
生の玄米を袋状になった布でくるみ、電子レンジであたためて、カイロのように使う。ほかほかになったものを目や首、お腹、足などに置くと至福。もりおさんは長年愛用、私ももりおさんにおそわり、しばらくはほかほかしていたが、去年のねずみ騒動で、布を噛み千切られ、玄米が布団に散らばる、という惨事にあい、玄米靴下なしの生活を強いられていた。
玄米靴下とよんでいるが、一番簡単な作り方が、靴下に玄米を入れてくるっとしばるやり方なだけで、くるむ布はなんでもよい。もりおさんは、今回、おしめで作っていた。

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